私の保護継電器試験のやり方 OVGR編
私の事務所迄実習に来て頂いて、準備不足で満足にできなかったOVGRの試験方法をまとめてみました。
やり方がダサイとか、他にも良い方法が有るよ、とかご意見があるかと思いますが、我流をご容赦ください
OVGR、地絡過電圧継電器

私はこの継電器は、発電設備を設置している需要家に設置される継電器で、主に発電設備が地絡した場合に、発電設備を配電系統から切り離す役目をすると理解しています。
運転中の発電設備が地絡した場合、零相電流は流れないか、それほど多く無いので地絡過電圧を検出して切り離すわけです。
しかし配電系統のどの箇所(配電線や他の自家用構内)で地絡が有っても検出するので、保護強調は動作時間で調節するわけです。
まず動作電圧と動作時間は一般的には

電圧は10%(ミスで写真は5%でした)動作時間は0.5秒です。
これらの整定値は、私が20年前に990kWの系統連係内燃力発電所を受託した時には、電力さんと協議(ほぼ指定ですが)でした。
動作電圧の検出は、地絡過電圧を検出するZPC(又はZPD)によります

三相のZPDに高圧PDC線を接続します
ZPDの裏側には出力端子Nがあって

三相共に零相電圧トランスMPD-3Tへ接続されます
MPD-3Tです、Y1Y2はOVGRに接続されます

さて試験器ですが、私は実習室ではこれ、S社のBCT-50K+TVD-1000K、現地ではBCT-25Kです

電圧の掛け方は二通りあります、まずZPDの高圧端子に掛ける方法(三相共に掛けます)

竣工試験はこの方法が必須です、万一二次側のN線が断線していたら判ります
又はMPD-3TのT端子とE端子に掛けます、どちらの方法も特性は同じです

年次点検等は殆どがこの方法です、高圧側に短絡線付けなくて良いので外し忘れも無い
試験方法はUVRと同じです、試験スイッチを基準側にして

メインの電圧(電流)調整スライダックで掛けます

これで動作電圧と復帰電圧(最近あまりやりませんが)の測定します
動作時間の測定は、基準電圧は0ボルトですね、試験電圧は試験側に切り替えて、試験電圧調整ツマミで決めます

試験電圧は設定値の150%です、決めたらスイッチを基準側にしてOVGRを復帰させ、カウンターをセットしてからスイッチを試験側にすれば・・・
これで試験終了です

お尋ねの動作ロック可能な継電器試験はそのOVGRを持って無いので、載せることはできません。
そうそう、肝心なこと忘れていました、動作時間は、他の自家用構内で地絡事故があった場合は約0.3秒~0.4秒で他の自家用のPAS等が動作するので、これより長いことが必要です、そうでないと不必要動作します
そして万一発電機が地絡した場合は、電力さんの配電変電所のOVGRが1秒より少し早いと思われるので、それより早く切り離さないと波及事故になるので、0.5~06秒程度となります(とわたしは理解しています)
ここまで書いて、はぁ~疲れました(笑)
気が向いたら、そのうちRPR、DSR(RPRと同類)でも載せたいと思います。
やり方がダサイとか、他にも良い方法が有るよ、とかご意見があるかと思いますが、我流をご容赦ください
OVGR、地絡過電圧継電器

私はこの継電器は、発電設備を設置している需要家に設置される継電器で、主に発電設備が地絡した場合に、発電設備を配電系統から切り離す役目をすると理解しています。
運転中の発電設備が地絡した場合、零相電流は流れないか、それほど多く無いので地絡過電圧を検出して切り離すわけです。
しかし配電系統のどの箇所(配電線や他の自家用構内)で地絡が有っても検出するので、保護強調は動作時間で調節するわけです。
まず動作電圧と動作時間は一般的には

電圧は10%(ミスで写真は5%でした)動作時間は0.5秒です。
これらの整定値は、私が20年前に990kWの系統連係内燃力発電所を受託した時には、電力さんと協議(ほぼ指定ですが)でした。
動作電圧の検出は、地絡過電圧を検出するZPC(又はZPD)によります

三相のZPDに高圧PDC線を接続します
ZPDの裏側には出力端子Nがあって

三相共に零相電圧トランスMPD-3Tへ接続されます
MPD-3Tです、Y1Y2はOVGRに接続されます

さて試験器ですが、私は実習室ではこれ、S社のBCT-50K+TVD-1000K、現地ではBCT-25Kです

電圧の掛け方は二通りあります、まずZPDの高圧端子に掛ける方法(三相共に掛けます)

竣工試験はこの方法が必須です、万一二次側のN線が断線していたら判ります
又はMPD-3TのT端子とE端子に掛けます、どちらの方法も特性は同じです

年次点検等は殆どがこの方法です、高圧側に短絡線付けなくて良いので外し忘れも無い
試験方法はUVRと同じです、試験スイッチを基準側にして

メインの電圧(電流)調整スライダックで掛けます

これで動作電圧と復帰電圧(最近あまりやりませんが)の測定します
動作時間の測定は、基準電圧は0ボルトですね、試験電圧は試験側に切り替えて、試験電圧調整ツマミで決めます

試験電圧は設定値の150%です、決めたらスイッチを基準側にしてOVGRを復帰させ、カウンターをセットしてからスイッチを試験側にすれば・・・
これで試験終了です

お尋ねの動作ロック可能な継電器試験はそのOVGRを持って無いので、載せることはできません。
そうそう、肝心なこと忘れていました、動作時間は、他の自家用構内で地絡事故があった場合は約0.3秒~0.4秒で他の自家用のPAS等が動作するので、これより長いことが必要です、そうでないと不必要動作します
そして万一発電機が地絡した場合は、電力さんの配電変電所のOVGRが1秒より少し早いと思われるので、それより早く切り離さないと波及事故になるので、0.5~06秒程度となります(とわたしは理解しています)
ここまで書いて、はぁ~疲れました(笑)
気が向いたら、そのうちRPR、DSR(RPRと同類)でも載せたいと思います。